僕がツィッギーだった頃

魚は頭から腐る。靴下は踵から穴開く。

蚊幕ミリオン

色も色々という話。建設業界では実に様々な場面で「色」を判断しなくちゃいかんのです。色。個性とかキャラクターという意味での色ではなく、文字通りの色。「自分のカラー出していこうぜ☆」とかそういうことでなく。「俺色に染まれ」っていう割にはオマエいっつもモノトーンの服しか着ないな!ということでもなく。「お兄ちゃん!発見発見!棒で自分の頭をゴンて、ゴンてやるといろんな色がビューンって飛び出て、飛び出てビューンって、だからお兄ちゃんもやる?」うん分かった俺DSやってるから夏休みに河口湖行った時の記憶が飛び出ちゃったら教えろ。ということでもないんです。河口湖知るか。そのものズバリの色のことです。建物の誰も気にしないようなどうでもいい箇所でも一応何色にするか決めなきゃいけないって場面が結構あるんですよ。で、そういう箇所って結局当たり障りのない無難な色になるわけですよ自然。そこで出てくるのがベージュとかアイボリーとかいう連中。ベージュとアイボリーの違いって分かる?オラわがんね。しかもベージュの中でもライトベージュだニューベージュだって細分化されてたりすんですよ。なんだよニューベージュって。場末の連れ込み旅館が名前にニューってつけたがる傾向がある気がするけど同じ発想?「ニュー扇」とか。「ニュー憩」なんて。アイボリーもそう。ライトアイボリーとかパステルアイボリーとか。北浦和とか南浦和とか武蔵浦和とか。メス浦和とか浦和・ザ・グレートとか。浦和オブザデッド。グレートブリテン及び北部アイルランド連合浦和。わが人生に一片の浦和!ドンスィンク。ウラーワ。
まあでもね、浦和と違ってくっついてくる文言に意味なんてないんですよ。厳密な。ライトベージュっていったらこの色です!ってのはないんです。カタログ見てコレと決めた色にたまたまライトベージュって書いてあったからライトベージュだし、他のカタログでは全く同じ色がただのベージュって書いてあることも当然あるし、ヨーロピアンエレクトリックベージュって書いてありゃヨーロピアンエレクトリックベージュなんです。どのへんがヨーロピアンなんだなどと考えてはいけない。エレクトリック?なんか未来的ってことじゃねーの?色の名前に意味なんて考えちゃダメなんです。嫌ですもんね、色の名前に否応なく意味が込められちゃってたら。「2年飼ってたカメが死んだブルー」とかさ。「自転車のカゴが故意にへこまされているレッド」とか。人によってとらえ方違うし。俺だったらもっと濃い赤だねチャリのカゴやられたら!って話になっちゃうし。「職場に初めてダブルのスーツで行ったイエロー」と「職場に初めて紺ブレにチノパンで行ったイエロー」じゃどっちがより刺激的なイエローなんだ、いやそもそも俺に言わせりゃその場合はイエローっていうよりピンクだなって貴様チノパン履いてったくらいでモテる気でいやがるな恥ずかしい!「貴様の頭の中ピンク」だ!じゃあオマエは「オメーへの上司の評価グレー」だ!何だともっぺん言ってみやがれグリーン!上等だ表へ出ろオレンジ!五人そろって、ゴニーンジャー!具体的には五人組という名の相互監視。ポイズン。