僕がツィッギーだった頃

魚は頭から腐る。靴下は踵から穴開く。

劉繇奮戦記10「凌操・朱桓登場の巻」

195年12月。
上半期は防衛戦に明け暮れていた195年であったが
下半期は袁術孫策も他の勢力との戦争に忙しかったためか
まったく動く様子がなかったために、内政の充実に専念することができた。
巡察に重点を置きつつたまに開墾というスタイルで
少しずつではあるが秣陵にも活気が出てくるようになった。


陳横「今日も探索疲れるな〜♪どうせ何にも見つからな〜い♪
   公演したけりゃ勝手にしろよ〜♪盗賊は〜こわいこわ〜い♪
   はー、最近また暇になっちゃったなー。また戦争おきないかなー。
   せっかく袁胤と戦ったときに「混乱」を習得したのに使うチャンスがないよ。」


凌操「おい、そこの兄ちゃん。」


陳横「(げぇ!なんだあのオッサン!顔コワ!)ぼぼぼぼぼ僕ですか?」


凌操「兄ちゃんの他に誰がいるねん。ワシがそこの岩石にでも話しかけとるっちゅーんかい。
   それやったらワシごっつーかわいそうな人やないかコラ。」


陳横「もももも申し訳ありません!で、ご用向きは何でございましょうか?」


凌操「別に取って食おういうわけやないから安心せいや。兄ちゃん見たところ
   どこかの武将っちゅう身なりやけど、誰かに仕えとんのかい?いや実のところな、
   ワシ仕官先探しとんねん。」


陳横「あ、そういうことでございますか。私は陳横と申しまして秣陵の劉繇に仕えています。」


凌操「やっぱしか!ワシは凌操いうんやけどな、その劉繇っちゅう人のこと
   詳しく教えてくれへんか?」


陳横「劉繇に仕える気ですか?私が知っていることなら何でもお答えさせていただきますよ。
   まずですね、劉繇は顔が変!老いたチンパンジーみたいな顔してますからね!
   それに頭が悪い!君主で知力30ってどうかしてますよね!
   さらに心が狭い!すぐ切れるし気分屋な上にビビりですからね!
   あと性癖が歪んでる!一見単純にロリ系巨乳が好きかと思いきや
   ロリコンじゃなくて無理な若作りをした太目の熟女がたまらなく好きという
   屈折した性癖の持ち主です!しかも…!」


凌操「もおええ…。手間取らせてすまんかったな。行ってええで…。」


陳横「え?仕官はなさらないんですか?あれ?どこ行くんですかー?」


秣陵。


陳横「………というわけでなんですよ劉繇様。」


劉繇「なるほど、その凌操という奴を連れてこようとワシの君主としての素晴らしさを
   誠意を持って懇々と説明したのに、奴は謙虚に断ったというわけか。」


陳横「その通りなんですよ。いや残念。」


劉繇「周繒、凌操って奴は優秀な人材か?」


周繒「うーん、それほど優秀ってことはないですね。武力と統率力が70代後半で
   知力政治力が両方40という、よくいる武者って感じですね。」


劉繇「そっか。じゃあ無理して登用することもないか。」


周繒「そうかもしれないですけど、今はどんな武将でも欲しいところですから
   一応登用しておいたほうがいいなんじゃないですか。
   そのうち対部隊戦で使える時が来るかもしれないですし。
   それに、凌操の息子は父親以上の武将になるだろうと評判ですから
   父親を抑えておけば息子もゲットできるかもしれないですよ。」


劉繇「むう、では他の勢力に登用される前にゲットしとくか。
   張英、太史慈、陳蘭、ついてまいれ!4人で説き伏せに行くぞ!」


かくして4人で凌操を登用しに行ったもののものの見事に全員断られ、
ようやく196年1月に「しゃあないな。」という感じで登用に成功した。


劉繇「よし凌操!これからは私のために存分に働いてくれい!」


凌操「よっしゃ任しとき!この凌操、いったん仕えたからには忠義を尽くして
   働かせてもらいまっせ!ときに劉繇はん、ここ秣陵の南、丹陽の辺りに
   朱桓ちゅう奴がウロウロしてるの知ってまっか?」


劉繇「おお朱桓か!誰それ?」


凌操「いやそんな嬉々として知らんのかいな!なんでも気前と記憶力が良くて
   腕っぷしも立つと評判でっせ。」


劉繇「おお!そいつは欲しいな!」


凌操「ほないっちょワシが出向いて、一つ目の手柄にしてきますわ!」


劉繇「頼もしいな!じゃあ私も出向いて、今年二人目の人材獲得といくか!」


丹陽。


劉繇朱桓はこの辺にいるのか?」


凌操「もうすぐでっせ!あ、おったおった!おいそこの!そこのオマエ!」


劉繇「え、あのもうちょっと丁寧に…。」


凌操「おい!おいゆうてるやろボゲ!待たんかい!」


朱桓「なんだ貴様は、なれなれしい。」


凌操「ワイは凌操いうもんや。劉繇組に入れや。」


朱桓「………アホか貴様。死ね。」


凌操「なんやとゴルァ!こっちが下手にでりゃつけ上がりくさって!ころしゃげたるぞワレぇ!」


劉繇「あの、凌操君、もっと冷静に、ね。広島弁になってるし。」


朱桓「頭の下げ方を一から勉強してくるがいい。フン。」


凌操「スカしやがってガキがぁ!誰が貴様なんかに頭を下げるかい!ボゲェ!
   ………ちゅうわけで全然あきませんでしたな劉繇はん。しゃあないですな。
   ささ、もう帰りまひょ帰りまひょ。」


劉繇「う…うん…。」


こうして、人材は増えてきているものの
頭の切れる武将はなかなか獲得することができない劉繇であった。

(続く)