僕がツィッギーだった頃

魚は頭から腐る。靴下は踵から穴開く。

劉繇奮戦記7「横山先生早く元気になっての巻き」

194年11月。
阜陵港に攻め込んできた袁術軍を散々に蹴散らした劉繇達は
再び人材獲得に精を出していた。


笮融「あーあ、今日も探索するのだるいなぁ。
   また漫画喫茶でも行って適当に時間潰して帰ろうかなー。
   人材なんか見つかりっこねーもん。あの君主じゃ。
   俺もそろそろ次の仕官先探そうかな…。
   でも他の陣営に身を投じても出世できそうにないし…。
   しょうがねぇ、ここは一つ有能な人材を発見してポイント稼いでおくか。
   おい、そこの兄ちゃん。人材知らない?」


諸葛謹「私に聞いているでござるか?」


笮融「そうだよ。馬ヅラのあんただよ。」


諸葛謹「う、馬ヅラとは失礼な!貴公こそコソ泥のようなルックスのくせに!」


笮融「なんだとテメー!喧嘩売ってんのか!」


諸葛謹「そちらが!先に!喧嘩を!売ってきたのに!暴力に!出るとは!」


笮融「いてっ!やめろコラ!痛い!やめて!ロボコンパンチしないで!
   チクショー覚えてろ!バーカバーカ!」


秣陵。


劉繇「お、笮融。検索の結果はどうだった?」


笮融「いやー全然見つかりませんね。それに変な馬面に殴られて大変でしたよ。」


劉繇「そんな奴いたの?最近頭のおかしい奴が多くて困るよな。」


笮融「まったくですよ。」


周繒「このあたりに諸葛謹という人物がいるらしいんですけど、
   そんな人が見つかればいいんですけどね。」


劉繇「そいつの噂は聞いたことあるよ!弟もすごい優秀なんだろ?
   そいつが見つかったらめちゃくちゃ丁寧に迎えるのになぁ。なあ笮融?」


笮融「当然ですよ!最高の礼をもって接しますよ!」



こうして人材はいっこうに集まらなかった。


そして194年は終わり、195年1月。


劉繇「何とか年は越せたけど、この先もやっていけるかなぁ軍師。」


華歆「そうね。ウッフン。張燕孔融も滅ぼされちゃったし、
   気を引き締めていかないといけないわねぇボウヤ?」


劉繇「(今日はお色気お姉さんか…)二人とも袁紹に滅ぼされたらしいな。」


周繒「袁紹がこれ以上勢力を伸ばすと脅威ですね。」


劉繇孫策袁術だけでも手一杯なのに、袁紹にまで攻めて困れたらたまらんな。」


周繒「今まで以上に阜陵港の守りを厳重にする必要がありますね。」


華歆「ウッフン。それについて私に意見があるんだけど聞いてくれるかしら?」


劉繇「お、阜陵港の守りを固める策があるのか?」


華歆「うふ。慌てないの☆守りを固めるんじゃなくてぇ、むしろ手薄にしておくのよ。」


周繒「え?それでは容易く攻め込まれてしまうじゃないですか。
   阜陵港を失ったら秣陵はどうなるんですか!」


華歆「もう、せっかちなんだからぁ☆私の話を最後まで聞いてよ。
   いくら孫策軍や袁術軍が一度に攻めてきたって、
   阜陵港を占領できるのはどちらか片方だけでしょ?
   一度に両方を相手にするより楽じゃない☆
   この前も試したけど港を攻めた方がやりやすいしね。」


周繒「しかし、それなら守りを固めておいた方が攻め込まれなくていいじゃないですか。」


華歆「おバカさん☆それじゃあいつまでたっても今のままでしょ?」


劉繇「そうか!つまり、港を攻め込ませておいて、それを殲滅すると同時に
   敵武将を捕虜にして登用しようというわけだな!」


華歆「さすが☆よくわかったわね☆おりこうさんなボウヤにはご褒美をあげるわ☆」


劉繇「いやご褒美はいいや。何がもらえるのか知らないけど悪い予感しかしないから。」


華歆「照れちゃってかわいいわね☆」


そんな作戦が立てられてすぐの1月中旬。
図ったかのように孫策軍が阜陵港に攻め込んできた。


劉繇袁術の次は孫策か!敵将は誰だ!」


張英「大将は孫瑜!程普と呂範を引き連れています!
   敵軍の兵力はすごく中途半端な11,283です!」


周繒「程普は孫策陣営の中でも名の通った武将のなので注意が必要ですね。」


笮融「でも捕虜にすればそれだけ登用のしがいがありますね。」


華歆「その通り!呂範も政治力が高いし、この機を逃す手はないでゲスよ!」


劉繇「よし、前回同様阜陵港に入ったところを攻め込むぞ!今回はわしも出陣する!」


周繒「敵の人数が少ないもんだから張り切っちゃって…。斉射も使えないくせに…。」


劉繇「うるさい!それじゃあ準備ができ次第出陣するぞ!」


阜陵港。


程普「孫瑜様!阜陵港の占領は終了しました!」


孫瑜「うむご苦労。じゃあしばらくダラーっとしていてよいぞ。」


呂範「それはなりませんぞ孫瑜様!劉繇は必ずこの港を取り返そうと攻め込んできます!
   気を引き締めていなければいけませんぞ!」


孫瑜「相変わらずオマエは硬いなぁ。だから権にも嫌われるんだよ。
   小遣いせびられたのにわざわざ殿に許可を取ろうとしたんだって?」


程普「しかし、それが呂範のいいところですからな。私としてはもしへまをして
   あの若造に笑われてはたまらないので、警備は怠らないようにしておきますよ。」


孫瑜「程普は相変わらず周瑜が嫌いなのね。」


程普「あんなスカしたオカマ野郎好きになれないですよ!孫策様に気に入られてると思って
   調子に乗りやがって!こっちは先代様からお仕えしているというのに!」


呂範「先代から仕えているからって偉そうな顔をしないでいただきたい!
   新参者でも有能であれば重く用いるのが孫策様の良いところですぞ!」


程普「なんだと?それは俺が無能で新参のオマエが有能ってことか?」


呂範「そうは言ってござらん!股肱のくせに目立った活躍をしてないとかも言ってござらん!」


程普「てめー言わせておけば!」


孫瑜「おいおい二人とも落ち着けって!こんな時に敵が攻めてきたら…」


兵士「て、敵襲です!劉繇自ら3万の兵を率いて攻めてきました!」


孫・程・呂「うわー!」


太史慈「挨拶代わりに斉射をお見舞いしてやれ!」


張英「太史慈殿には負けておれんぞ!我々も斉射!」


周繒「じゃあついでに斉射!」


華歆「孫瑜は髪の毛が伸びるのが早いぞ!」(混乱)


敵兵「髪の毛が伸びるの早いとスケベっていうよね?ザワザワ。」


敵兵「つまり孫瑜様はスケベってこと?それってヤバくね?ザワザワ。」


劉繇「よし敵は混乱しているぞ!今がチャンスだ!みんながんばれ!」


周繒「兵法出すんじゃないのかよ!がんばれだけかよ!」


劉繇「対施設用の兵法知らないんだからしょうがないだろ!ホラがんばれ!」


程普「いかんこれでは全滅だ!」


孫瑜「撤収!撤収ー!」


呂範「ああ!もう敵兵がすぐそこまで来ていますぞ!」


孫瑜「しまった!捕まるー!」


こうして、3月中旬に劉繇はまたも阜陵港の奪回に成功した。


劉繇「よっしゃ!今回も圧勝だ!」


張英「やりましたね!私の斉射が勝負を決めましたな!」


劉繇「そんなことないけどよくやった!それじゃあ敵将をつれて来い!」


張英「あ、残念ながら敵将にはバッチリ逃げられました。」


劉繇「マジかよ!前回も1人も捕らえれてないし、どうなってんだよ!」


周繒「いやー、捕まえようと思ったら敵将がすごい汗をかいていたもので
   ヌルヌルして掴めなかったんですよ。」


劉繇「ウナギかよ!ユニークな嘘ついてんじゃねーよ!」


張英「ま、兵は増えたんだしいいじゃないですか。」


劉繇「まったくしょうがねーなー。オマエ等はどうもツメが悪いというかブツブツ…。」


華歆「殿!」


劉繇「おお華歆、オマエからもなんか言ってやってくれよこいつ等ときたら…。」


華歆「そんなことより、またしても袁術軍の紀霊が攻めてきたでゲスよ!」


劉繇「マジでー!?間髪入れずにかよ!」


華歆「しかも紀霊軍1万5千の後に袁胤の1万も続いています!」


劉繇「合計2万5千!?ヤバイじゃん!早く兵をまとめろ!」


周繒「兵をまとめる前にまず太史慈殿のバーサーカーモードを終了させてください。」


劉繇「また暴れてんのかよ!」



そんなわけでまだまだ戦は続くのだった。
そして秣陵に残っている笮融と陳横は主がいないのをいいことに
漫画喫茶で横山三国志を読破しているのであった。

(続く)