僕がツィッギーだった頃

魚は頭から腐る。靴下は踵から穴開く。

安 全 運 転

あ、あのディアゴスティーニから、週刊マクラーレンホンダだとぉ!俺ら世代は黙ってられねーぜぇー!
と思ったけど当時F1ブームに1ミリも乗ってなかったわワタクシ。興味なかった。精神状態的にも青春のつむじ風が吹き荒れていた頃だし。セナが事故った時もスポーツ新聞片手に悲嘆に暮れる人を見てウワーって思ってた。厳密に言うと高校の2学年上の生徒会長を見てウワワーって思ってた。「僕がセナの死に対してどれほど悲しんでいるか。そしてそれほど悲しんでいるということは今最もイケているF1というものに対しての見識がとても深いつまり僕がどれほどイケているか。君、分かるよね?」というアピールをスポーツ新聞を広げながらガックリうなだれるという行為によって表現していた2こ上の生徒会長。アピールの対象は成績抜群の書記のブスと、見ようによっては森高千里に見えなくもない副会長のブスだった。な。つむじ風吹き荒れてただろ?その後生徒会長は森高と付き合い出した。旋盤工がうっかり全体重乗せちゃったみたいな森高と。生徒会長はミエハルに似ていた。ミエハルは得意気に落ち込んでいた。僕は「スピード出し過ぎたからじゃねーの?」とか思っていた。F1と聞くといつもこの辺の記憶がよみがえる。あと現在進行形で「聖奈」とか「世菜」なんて年頃的にもそうに違いない名前を見るとウワーって思う。